癒やし効果のあるハーブをおしゃれに飾るコツ|季節の花 活け方レッスン(10)
ハーブというと料理に使うというイメージですが、実は活けて飾るのもかわいらしくておすすめ。香りと清涼感が心地よいハーブを、センスよく飾るコツをご紹介します。
目次
さわやかなハーブは毎日を癒やすグリーンとしてぴったり
鉢植えで手に入れやすいハーブは、キッチンで育てている人も多いのでは? 生花店では意外と目に入らないですが、飾って楽しむためのハーブは、切り花で買うこともできます。清涼感のあるハーブは、ほのかな香りとともに、日常生活に小さな潤いを与えてくれる存在。部屋の一角にさりげなく飾れば、癒やしのある空間になります。
初心者におすすめの手に入りやすいハーブは?
ひとくちにハーブと言っても、種類はさまざま。個性豊かな葉っぱの形や色を楽しめるハーブ、花が咲いた状態で手に入るハーブもあります。初心者におすすめなのは、上の写真で紹介しているもののほかに、ユーカリ、パセリ、ベルガモット、タイムなどのおなじみのハーブです。
ハーブを飾るときのポイント
ハーブを飾るときは、水に浸る部分の葉っぱは茎から取っておくこと。葉が水につくと傷みやすくなります。特に、草花が長持ちしづらい夏場は、毎日水を変えるのも忘れずに。水替えの際に、茎の部分を少しずつカットすると長持ちします。
次からはおしゃれに見えるハーブの飾り方を、3パターン紹介します。
ハーブの飾り方(1)ハーブミックスで華やかに
ハーブの葉はそれぞれ個性的な形をしているので、複数の種類を織り交ぜて飾ると、ぐっと華やかに。細い葉っぱのローズマリーや、葉っぱの形がかわいいミントなど、できるだけ葉の色や形状が違うハーブを組み合わせるのがおすすめです。さまざまなハーブを混ぜることでグリーンの濃淡にも差が出て、一層すてきな印象になります。
ミックスハーブは、大きめのガラスの花瓶が似合います。写真では、大きなサイズの透明の計量カップを花瓶に見立てて飾ってみました。ガラスでなくても、プラスチックの透明容器でもOK。涼やかさが、ハーブの清涼感をさらに引き立ててくれます。
ハーブの活け方(2)ハーブの高さに合わせてカフェオレボウルに
スーパーで売っている食用ハーブや、苗で買ったばかりのものは、背丈が短いので、花瓶もハーブの高さにあわせましょう。おしゃれなカフェのように、カフェオレボウルやコーヒーカップなどを花瓶の代わりにして、かわいらしく飾ってみて。少なめの本数をカップのふちに傾けるように飾るとバランスよく決まります。買ってきた食用ハーブを、このようにキッチンに飾っておけば、料理で使いたいときに使う分だけ取り出せるのも便利です。
ハーブの飾り方(3)ほかの花と組み合わせる
ハーブはどんな花とも合わせやすいのが特徴。エレガントなバラ、キュートなイメージのひまわりやガーベラなどを添えると、彩りがアップ。ナチュラルな野草系の花とも相性がよいので、いろいろと組み合わせを楽しむことで、同じハーブでも違う印象を味わえます。
今月のお花「ゼラニウム、バジル、ローズマリー、ミント」
みなさんにおすすめしたい「今月のお花」はこちら。ガラスに活けているのは、ピンクの小花のセンテッドゼラニウム、さわやかな香りのローズマリー、いろいろな種類があるミント。カフェオレボウルに活けているのがバジルです(予算900円程度)。
センテッドゼラニウム…ゼラニウムの中でも香りがあるタイプのことで、ローズ・ゼラニウム、スノーフレークゼラニウムなどの種類があります。アロマテラピーでも人気のハーブで、葉を指でこするとさわやかな香りが匂い立ちます。春から夏は、ピンクの小さな花も楽しめます。
バジル…食用でもよく見かけるバジル。今回、活けたバジルも食用です。食欲をそそるさわやかな香りが特徴で、夏になると白や薄いピンクの小さな花が咲きます。濃いグリーンに紫の入ったアフリカンバジル、鮮やかな緑のレモンバジルなど、種類によって葉の色や形が違います。
ローズマリー…肉料理などによく使われるローズマリー。地中海産の常緑低木で、とがった葉が特徴的です。香りのよさと印象的なシルエットで、ほかの花との相性も抜群です。生花店で売っているものには花がありませんが、鉢植えなどで育てると青い花が咲きます。
ミント…料理やお茶にもよく使われるなじみ深いハーブ。種類も多く、切り花としてもいろいろなタイプのミントが手に入ります。ほかの花と合わせたり、グリーンだけで飾るときも、鮮やかな緑色でナチュラルなイメージを演出。葉をこすると清涼感たっぷりの香りが楽しめます。
カモミール(和名カミツレ)…写真にはありませんが、カモミールもおすすめのハーブ。リンゴに似た甘い香りが特徴。白い花がかわいらしい印象で、カモミールだけで活けてもおしゃれに決まります。葉には香りがなく、花の部分をハーブティやアロマテラピーに使います。
撮影/安部まゆみ 取材・文/工藤千秋
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