四十肩!? 突然の痛みで肩や腕が上がらない…。効果的な体操は?
「四十肩」や「五十肩」と呼ばれる、突然肩の関節が痛んで腕が上がらなくなる症状。40代以降の発症が多く、正式名称は何歳の発症でも「五十肩」。無理のない範囲で肩を動かす体操で、重症化を防ぎ改善しましょう。
目次
四十肩、五十肩を長引かせないためには動かして
「五十肩」は、通常は片方の肩だけが痛み、突然始まって自然になおります。肩の関節やその周囲に炎症が起こることが原因と言われていますが、詳しいことはわかっていません。けれど時間はかかっても、徐々に治るのが普通なので、焦らないで。
痛みが強いと肩を動かすことが怖くなりがちですが、炎症で肩関節の組織が固まるのを防ぐために、少しずつでも動かしておくことが大切です。ただし痛みが極端に強い場合は、安静が必要なことも。不安な時は医療機関の診療を受けた上で行ってください。
アイロンがけ体操:腕が上がらない人に
痛む方の肩に適度な負荷をかけながら、筋肉を少しずつ動かして肩の可動域を広げます。無理のない範囲で行って。
(1)ペットボトルを持ち腕を振る
中身の入った500㎖のペットボトルを痛む側の手に持つ。反対側の手を机の上に置くなどして体を支え、腰を90°に曲げる。ペットボトルを持ったまま、腕を前後、左右、斜めに往復5回ずつ動かす。
(2)大きく円を描くように肩をまわす
ペットボトルの重みを利用してできる限り大きく、ぐるりと円を描くように肩をまわす。時計まわり、反時計まわりに5回ずつ。
POINT 腰を90°に曲げる
腰を曲げることで立ったまま腕を振るよりも大きく振ることができます。始めは振り幅を小さくし、痛みの様子を見ながら徐々に大きく腕を動かして。
背中ゴシゴシ体操:ブラのホックがはめにくい人に
日常生活では腕を後ろにまわす動作が少ないもの。なので後ろ方向に腕が上がりにくい人は、この体操で積極的に腕と肩を動かして。
(1)四十肩側の手を下にしてタオルを持つ
タオルを用意し、背筋を伸ばして立つ。痛む側の手が下、反対側の手が上になるよう背中に手をまわし、タオルの両端を持つ。
(2)上側の手でタオルを引き上げる
痛くない上側の方の手でタオルをゆっくり引っぱる。無理のない範囲で5~10回。可能なら、手を引き上げたときに一旦動きを止める。
POINT 鏡で毎日の効果を確認! やる気UPに
続けるうちに少しずつ腕が上がるようになるので、腕の位置を毎回鏡で確認してみて。次第に効果がわかるので、やる気が出ますよ!
撮影/矢作常明 モデル/二宮なゆみ
(からだにいいこと2019年1月号より)
肩こりや四十肩に悩む人がやりがちな「肩たたき」や「肩もみ」には、実は症状を悪化させてしまう危険も。筋肉と骨を繋ぐ組織を覆う「ファシア」を緩める2つのエクサで、肩のコリや痛みを軽くしましょう!