みかんの皮のヘスペリジンが血管を守る「ハチミツみかん」 冷え性にも!
ポリフェノールの1種で、柑橘類の皮に豊富に含まれるヘスペリジン。加齢や長年の生活習慣で悪化した血流を改善し、動脈硬化を防ぐ可能性がある成分として注目されています。末梢血管の血流を改善する効果から、冷え性改善にも。これからはみかんの皮も丸ごと食べて、ヘスペリジンをしっかり摂りましょう!
みかんを皮ごと食べれば “血管病” のリスクが下がる
「動脈硬化」とは、血管の壁が分厚くなったり狭くなったりして、血流が悪くなった状態。
「血圧や中性脂肪が高いと血管がダメージを受けやすくなり、動脈硬化を引き起こしやすい」と話すのは、循環器専門の医師、山下静也さんです。
動脈硬化は進行すると、脳梗塞や心筋梗塞につながる怖い “血管病” です。
この動脈硬化のリスクを下げる可能性がある成分として着目されているのが「ヘスペリジン」。冬の定番フルーツのみかんに含まれる、ポリフェノールの仲間です。
山下さんによると、ヘスペリジンには、末梢血管を拡張して血流を改善し、中性脂肪を下げる働きもあるとのこと。血流がよくなり、中性脂肪の多いドロドロ血液がサラサラになれば、血管へのダメージも減ります。
「ヘスペリジンは主に、みかんの皮の内側やすじなど、白い部分に多く含まれています。余さず摂るには皮ごと食べるのが一番です」
そこで、冬におすすめの “みかん丸ごと” の食べ方をご紹介します!
血管を守るヘスペリジンのチカラ
【 血流を改善して、血圧上昇を抑制する 】
ヘスペリジンを摂取すると、血管を拡張させるNO(一酸化窒素)が増加。これにより血流が改善します。動物実験では、血管に弾力が戻り、血圧上昇を抑える働きがあることもわかっています。
【 肝臓の内と外で働き中性脂肪を減らす 】
食事から摂った糖や脂肪は、肝臓で中性脂肪に変わります。ヘスペリジンは、肝臓内で中性脂肪の原料となる脂肪酸が生成されるのを防ぎ、肝臓外で中性脂肪の分解を促進して減らします。
+ハチミツで風邪予防
「ハチミツに含まれるグルコン酸がビフィズス菌を増やし、腸内環境を改善。免疫力アップが期待できます」と、清水加奈子さん。さらに、のどを潤す働きもあるので、風邪予防にぴったりです」。
編集部おすすめ!「ハチミツみかん」の作り方
ボウルに水を入れ、重曹小さじ1を加えて、よくかき混ぜてからみかん2個を入れ、1分ほどつける。
撮影/福島章公 モデル/蒼木まや イラスト/松元まり子
(からだにいいこと2020年3月号より)