老眼・疲れ目・ドライアイを気持ちよく解消!「セルフ眼トレ」
長時間PCやスマホを見続けるなど、現代人は目を酷使しがち。加齢につれ、老眼や疲れ目、まばたきの減少によるドライアイといった目の悩みも増えてきます。 そこで眼科医の林田康隆さんが推奨するのが、「眼トレ」。長時間同じ姿勢でいた後の凝り固まった体のストレッチと同様に、現代人には目に関わる筋肉のストレッチも必要なのです。気持ちよく目の筋肉がほぐれ、脳も活性化できますよ!
目次
老眼・疲れ目の改善ポイント
視力は脳の働きと切り離せません。
「セルフ眼トレ」は、この2ポイントに働きかけ、目に関わる筋肉のコリをほぐし、脳内視力を強化します。
Point(1) ピントを合わせる筋肉 「毛様体筋」をストレッチ
目の中では、「毛様体筋(もうようたいきん)」という筋肉が伸び縮みをして、目の「水晶体」を厚くしたり薄くしたりしてピントを調節します。
疲れ目や初期の老眼は、この毛様体筋のコリも大きな原因。近くのものと遠くのものを交互に見るトレーニングでストレッチし、コリをほぐします。
Point(2) 目に入った情報を処理する 「脳内視力」 を鍛える
目で見たものは、目の奥の「網膜」に画像として投影。この画像の情報が、目と脳をつなぐ「視神経」を通って脳に伝達されると、見ているものの形や色などが認識されます。
ところが視神経の働きや脳の視覚処理能力は、放っておくと年々低下するいっぽう。視覚を利用して脳を効率的に刺激&活性化し、「脳内視力」を鍛えることが大切です。
カンタン! セルフ眼トレ3
眼トレ(1) 老眼を予防する親指遠近トレーニング
手の親指を立て、親指の爪が目と同じ高さになるように顔の前に持ってくる。
寄り目になるくらい近くに寄せ、爪を1秒見つめる。
そのまま目を離さずに腕をまっすぐ伸ばす。
これを5回繰り返す。
毛様体筋がストレッチされ、ピント調整力が鍛えられます。
眼トレ(2) 眼精疲労に効く8点ぐるぐるトレーニング
顔を正面に向け、眼球だけを動かして上を凝視し、1秒キープ。同様に、右斜め上、右、右斜め下、真下、左斜め下、左、左斜め上、真上の順に、1秒ずつ止まって凝視する。
続けて左回りも行う。
眼球まわりの筋肉が動いて血流がアップし、疲れが取れて顔色もよくなります。
眼トレ(3) ドライアイを解消するギュッ! としてパッ! トレーニング
目をギュッ!とつぶって2秒キープし、次に思いっきりパッと開いて2秒キープ。これを5回繰り返す。
瞬きをすることで涙の分泌も促され、瞬きをすることで涙の分泌も促され、ドライアイにも効果的。
目の周囲の筋肉がほぐれてリラックスし、目の下のクマを解消する効果もあります。
「眼トレ」は、毎日気がついたときに実践してくださいね。
さらに奥行きのある美しい自然の風景写真を見るのも◎。
楽しく続けるうちに、「目がよくなった!」と実感できるようになりますよ!
撮影/神尾典行 モデル/大橋規子 イラスト/クリタミノリ
(からだにいいこと2018年3月号より)
[ 監修者 ]