温活ドクター直伝 ! 体温上昇 “冷え改善習慣”で免疫力アップへ
からこと発信部ライターの廣瀬です。今回は夏の冷えに悩む私が、「温活プロジェクト座談会」に参加。そこで学んだ、冷え対策と免疫力が上がる秘訣をご紹介します。
夏の冷房冷えに注意
太陽がカンカン照りの屋外では汗だくなのに、電車やレストランなどクーラーの効いた屋内に入ると寒くてブルブル…なんてことはありませんか? 汗っかきの私も、冷房が効きすぎた室内ではひざ掛けが手放せません。
実は、このような夏の冷えに悩んでいる人は多いのです。参加した「温活プロジェクト #2週間で体温1度上げルーティン」座談会では、夏の冷えを改善する方法を“温活ドクター”として有名な医師の石原新菜(にいな)さんが教えてくれました。
実はあなたも…夏の冷え性3タイプ
冬とは違い、冷えを甘く見てしまいがちな夏。実は、3タイプの隠れ冷え性が潜んでいます。あなたはどれに当てはまりますか?
●汗っかき冷え性
これは、汗をたくさんかく人にありがち。このタイプの人は体内に余分な水分が溜まっています。水分には体を冷やす役割があるため、体温を奪っているのです。汗をかいた後に冷房にあたると寒気が止まらないという人は、汗っかき冷えタイプ。
●下半身だけ冷え性
上半身は火照っているのに足が冷えるという人は、このタイプです。これは下半身の血行が悪く、血液が上半身に昇っている状態。東洋医学では「昇症(しょうしょう)」と言います。昇症になると、イライラしたり寝つきが悪くなったりします。
●暑がり冷え性
暑がりで、ついついタンクトップなど薄着になりがちな人は気をつけましょう。全身が暑いと感じるとまるで温まっているように思えますが、実は人間にとって一番大切な内臓が冷えています。体の中心が冷えると、熱は表面に集中してしまうのです。
冷え性は、血液の流れと代謝が悪くなった状態です。内臓がうまく働かなくなり、生理不順や肌荒れ、肩こり、不眠、自律神経の乱れなどさまざまな不調が起こります。
体温アップで不調にサヨナラを
実は、石原さんも以前は体の冷えに悩んでいたそうです。研修医時代の不規則な生活のせいで、平熱36.0度といつも低め。太り過ぎや生理不順、便秘、肩こりなど多くの不調を抱えていたんだとか。元気はつらつな今の様子からは想像できません!
これらの不調から抜け出すために温活を始めると、体温はみるみる上昇。いまや平熱は37度以上となり、冷え性も見事に改善したそう。さらに温活のおかげで代謝もよくなったため、なんと10キロの減量に成功。そんな石原さんは「本当に健康だと体の悩みは何もありません。不調が表れているときの未病(健康と病気の間)に気づくことが大切なんです」と話していました。
私の体温は35.5度。肌荒れや肩こりなどの不調もよく表れます。お話を聞き、私も「平熱をもっと上げて、不調知らずの体になりたい! 」と思いました。
また、石原さんによると体温を1度上げると、免疫力が30%上昇するとも言われています。新型コロナウイルスの第2波が到来と言われている今こそ、温活で健康になりましょう!
2週間で体温を1度上げる温活習慣
ここからは石原さんが実際に行っている温活習慣をご紹介します。この習慣を続けると、2週間で体温1度アップが期待できるそうなので、ぜひトライしてみてくださいね。
【朝食】ニンジンりんごジュースを飲む
朝は「ニンジンりんごジュース」を飲みましょう。1人分を作るなら、ニンジン2本とりんご1個をミキサーにかけるだけ。量が多いと感じたら、この半分の分量でもOKです。1日200ml以上飲むことをおすすめします。
代謝を上げるビタミンがたっぷり摂れるので、ニンジンとりんごは生の状態で皮つきのまま使用しましょう。
【日中】ショウガ紅茶で一休み
日中は、紅茶にすりおろしショウガと黒糖を入れたショウガ紅茶を飲んで体をポカポカに。黒糖にはビタミンやミネラルが豊富に含まれており、代謝をアップさせる効果があります。
実際に試飲したところ、飲んだ後から体の中からじんわりと温まってくる感じがありました。紅茶の香りとスパイシーなショウガの香りにリラックス。黒糖のやさしい甘さが、とても飲みやすかったです。
【夕食】みそ汁を飲む
みそ汁を飲むことも、体温アップの秘訣。昔の日本人は平熱が37度あったと言われています。みそ汁など発酵食品を中心とした日本食を摂ることは、体温と深い関係があるようです。
忙しいとみそ汁を作るのが面倒ですが、そんなとき石原さんは干したオキアミとお湯をお椀の中に入れてみそを溶かす即席みそ汁を作っているそう。
【入浴前】スクワットをする
体温の40%は筋肉から生み出されると言われています。女性が男性よりも冷え性になりやすいのは、筋肉が少ないから。そのため、温活では適度な運動が肝心です。
石原さんは、スクワットを毎日30回以上行っています。特に入浴前に行うと、お風呂の温活効果がアップするそうなのでおすすめです。
【入浴】 お風呂に浸かる
猛暑日が続きシャワーだけになりがちですが、夏でも最低3分は40度のお湯に浸かりましょう。目安は、汗が毛穴からプツプツと出てくるまで。
ゆっくり入浴できる人には、石原さんが行っている「333入浴法」がおすすめです。熱めのお湯に肩まで浸かって3分入浴したら、湯船から出て3分休憩。これを3回繰り返す入浴法です。
【常におすすめ】 腹巻きをする
薄着でも服の下に腹巻きをすれば内臓がポカポカに。石原さんはいつも腹巻きを巻いて、冷え対策をしているとのこと。
日中も寝ているときも、腹巻きで体の芯から温めましょう。
次は、体を温めるショウガ調味料のレシピをご紹介します。
体が温まる! ショウガ調味料レシピ
体温アップのために、石原さんはショウガをよく食べているんだとか。その量はなんと1日100g。ここからは、ショウガ大好き石原先生がおすすめするショウガ調味料のレシピを伝授します。食事やデザートなどに使えるので、常備しておくと便利ですよ。
【レシピ1】 蒸しショウガ
ショウガは蒸すと、「ショウガオール」という体を温める辛味成分が10倍以上になると言われています。蒸しショウガはみそ汁やうどん、そば、紅茶、ココア、スープなどに入れると、いいスパイスに。
【作り方】
お好みの量のショウガを1mmくらいの薄さにスライスします。オーブンを100度に温めて1時間半蒸し焼きに。フードプロセッサーにかけて粉々にすると、ショウガの風味がマイルドになり食べやすくなります。
乾燥剤を入れて容器に保存すると、3カ月も持つそうです。
【レシピ2】 酢ショウガ
お酢には血液をサラサラにし、内臓脂肪を燃やす働きがあるそうです。酢ショウガはサラダや冷奴、魚のカルパッチョ、納豆に入れたり、炭酸で割ってジンジャーエールにするとおいしく味わえます。
【作り方】
ショウガを好きなだけみじん切りもしくはスライスし、適量のお酢に浸けます。
使用するお酢は、黒酢がおすすめ。黒酢に多く含まれる酢酸菌(さくさんきん)が、免疫細胞を活性化すると言われています。
【レシピ3】 みそショウガ
おつまみにおすすめのみそショウガ。ご飯の上にのせて食べたり、豚肉と和えてショウガ焼きにしたりしてもよいでしょう。
【作り方】
お好みの量のショウガを一口大に切り、みそに和えて、一晩冷蔵庫で寝かせます。
どれも手間なく作り置きできるレシピばかり。ただしショウガは腐りやすいので、なるべく早めに食べきりましょう。
座談会で飲んだショウガ入りのホットスムージーもおいしかったのでご紹介します。
おいしいホットスムージーでカンタン温活
お湯に溶かすタイプのショウガ入りのホットスムージー。個包されているため携帯できてどこでも飲むことができます。アルパカのイラストがかわいらしいパッケージです。
一口飲むと、レモンの香りが漂いレモネードのような味わい。あとからショウガのポカポカ感がやってきます。血液を作り血行を良くする鉄分豊富に含まれているのですが、鉄っぽさがなく、とても飲みやすかったです。
猛暑続きで冷房に頼らざるをえない、この季節。でも実は知らないうちに、体はとても冷えているかも。温活習慣で体温を上げて、冷え性とサヨナラしつつ、ついでに免疫力もアップ。まずは、取り入れやすい温活習慣から少しずつチャレンジしてみてくださいね。
[ 著者 ]