「食」の安全性 誰かのせいにしてない?今こそ責任ある消費者に
社会起業家ジョン・ムーアさんの“笑顔になれる暮らしのヒント”をご紹介します。 環境問題や健康意識への高まりとともに、食の問題もクローズアップされていますが、どこか他人事のように思ってはいませんか? 変わらなくてはならないのは企業ではなく、まず消費者である自分自身かもしれません。
この記事の監修:ジョン・ムーアさん
消費者は食の責任者である
さぁ、今日の夕飯は何を食べましょうか! 食事をする際、同じ千円でも、外食にするのか、コンビニでお弁当を買うのか、スーパーでオーガニックの食材を買うのか、など様々な選択肢があります。しかしその選択に、どれくらい責任を感じているでしょうか? あなたの食の選択が、未来を変える力になることを忘れてはいけません。
現代におけるフードシステムは、利便性や経済性が優先され、生産・流通・加工がなされています。その結果、日本ではどこでも食べ物を簡単に手に入れることができますが、一方、まだ食べられるものが廃棄されています。また、虫が食った野菜は返却され、曲がっていたり、サイズが小さい規格外の野菜も廃棄されています。大きくて甘い野菜が選ばれるからF1 種の種が播かれ、虫がついた野菜は売れないから、農家は農薬を使うのです。その結果、この60年で野菜の栄養価は低下し、生物多様性は大きく失われました。
この卵を産んだ鶏は何を食べ、どのように育てられたのか? ゲノム編集や遺伝子組み換え作物、食品添加物は? すべては今の私たちの健康だけでなく、未来がどう変化していくかに繋がっています。
どこで食材を買うか、何を選ぶか、どのように調理するか、どの飲食店へ行くか。車や家を購入するときは、とことん調べる人がほとんどでしょうが、食べ物について、そこまで調べる人は少ないのが現状です。しかし、健康と未来を変えるためにも、今こそ私たちは責任ある消費者「FOOD CITIZEN(フードシチズン)」にならなければなりません。
もっと、食材や食べ物について、厳しい目でチェックしましょう。食品表示にはどんな情報が載っているのか? 認証ラベルの意味は? 関心を持てば、知る方法はたくさんあります。安い・便利・きれい、など都合の良い食の選択ではなく、地球の未来と子ども達の健康を育む選択を、あなたの手から始めましょう!
「FOOD CITIZEN」になろう!
ジョンさんからの一言
ジョンさんがアンバサダーを務めるオーガビッツとは?
orgabits
日本で最も多くのアパレルブランドが参加するオーガニックコットン普及プロジェクト。オーガニックコットン100%にこだわらず10%の商品を100倍の人に届けるという「逆転の発想」で現在約100ブランドが参加。一枚の服を通してお洒落に参加出来る社会貢献活動としても注目されている。
取材・文/坂田奈菜子
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