3分「腕ふりブラブラ体操」で肩こり・腰痛をラクに改善
肩こりや腰痛改善の鍵は肩甲骨にあります。腕を前後にふって肩甲骨をほぐす体操は、中国でも古くから伝えられてきました。そんな「腕ふりブラブラ体操」を習慣にして、肩や腰の痛み・だるさをスッキリさせましょう!
目次
「腕ふりブラブラ体操」で肩こり・腰痛をラクラク改善
「肩甲骨をほぐすと健康にいい」とよく言われますが、中医学の世界では2千年以上も前から知られていたそうです。中でも長く伝えられているのが、腕を前後にふる体操。
腕をふるだけなので、誰でも簡単に肩甲骨を動かせて、効率的に肩回りの関節や筋肉をほぐすことができます。肩甲骨・僧帽筋のほか、全身の血流が良くなるツボの「膏肓(こうこう)」を同時に刺激して肩こりと腰痛を同時に改善します。
ポイントは、腕を後ろにふること。後方にバランスが崩れるので腹筋を使い、下半身で踏ん張ります。背筋が伸びて腰に負担がかからなくなるため、腰痛も同時に改善できるでしょう。
骨・筋肉・ツボをトリプル刺激!
肩甲骨…運動不足などで肩甲骨周りの動きが悪くなると、コリの原因に。腕ふりで関節がほぐれると筋肉の血行がよくなり、痛み物質を排出できる。
僧帽筋(そうぼうきん)…首から背中にかけて広がる筋肉。肩こりや腰痛の人は、この筋肉が悪い状態。腕をふると肩甲骨と連動して血流アップ。
膏肓(こうこう)…僧帽筋の中心にあるツボで、全身の血流を高める効果がある。腕をふり、僧帽筋が動くことで、ツボを直接押さなくても刺激できる。
上半身がやわらかい「上虚下実(じょうきょかじつ)」の体に!
漢方では古来より「上虚下実」が健康の基本とされています。それは「上半身はやわらかく、下半身はどっしり」していると病気になりにくいという意味。腕ふり体操では、腹筋を使い下半身で踏ん張るので「上虚下実」の体になります。
1日3分でOK! 腕をふるだけで肩こりも腰痛もラクに
「腕ふりブラブラ体操」のやり方
腕をダランと垂らしたら胸を張り、お腹に力を入れて、腕を後ろにふります。「後ろに!」と意識して、肩から動かしましょう。反動で腕が前にふられたら、また後ろへ、3分くり返して。
【POINT1】後ろに、後ろに意識してふって!
ひじを伸ばして行いますが、力を抜くことで自然と曲がるのはOK。手のひらは上に向け、最後は指先が自然に当たるようにふって。
【POINT2】みぞおちの前で指先を合わせる
腕を後ろにふったら、その反動で前にふり戻します。みぞおちの前あたりで、左右の指がふれるようにふります。
【POINT3】こぶし1つ分空けて立つ
ひざの間に、こぶし1つ分のすき間を空けて立ちます。両足のつま先は正面に向けて。腕をふるほど下半身が安定してきます。
座って行ってもOK
背もたれのないイスに浅く座り、こぶし1つ分ひざを開けます。背筋を伸ばし、腕をダランと垂らしたら、立って行うときと同じように腕を前後にふります。
首や肩や腰をトントン叩くのはもうやめて。今日から腕をふりましょう! 腕ふりブラブラ体操を習慣にすると、背中の脂肪がとれてスッキリする効果も期待できそうです。
撮影/山上忠 イラスト/しおたまこ
(からだにいいこと2015年3月号より)