困った場面をスルッ!と切り抜ける「とっさの一言」
プライベートを根掘り葉掘り聞かれたり、悪口に同意を求めらたり…… そんな困った場面で役立つ「とっさの一言」をお届けします。 無神経な質問、嫌なお誘い、ビミョーすぎる会話など、答えにくい質問や気乗りしない誘いを、さらりと受け流すテク満載!
目次
便利な言い回しで、人生がグッと楽になる
年収を無遠慮に聞かれたり、行きたくないランチに誘われた、などの困った状況もサラッと一言でかわせたら…。
「近所や職場、子供の学校など、大人には様々な場でのつきあいがあります。会話に困る場面も増えますが、余裕をもって受け流す“オトナ”の対応ができると、人生がラクになりますよ」と、コラムニストの石原壮一郎さん。長年「大人の生き方」をテーマに執筆してきました。
最近は、会話でも『間違えてはいけない』と緊張し、余裕をなくす人が増えているとか。会話のパターンを知れば、返事に困ることがなく、相手を不用意に傷つける心配も減らせますよ!
人生をラクにする「とっさの一言」 3つの基本テク
まずは、困った会話で使える3つのテクをご紹介。
(1)ちゃかす:冗談めかして話をうやむやに
おどけたり大げさに言ったり、冗談めかして答えて質問をはぐらかすテク。友人やママ友など、冗談を言える相手との会話で有効。
(2)そらす:ズレた返事で話をすりかえる
たとえば物について何か尋ねられたら、その物の「作り方」「値段」「色」など、他の要素に注目して、話をすりかえる。尋ねられたこととは、ややズレた返事をすることで、相手の意識をそらして話題を変えるテク。感情に流されやすい相手に特に有効。
(3) 自分のせいにする:反論されにくい理由で逃げ切る
自分の能力や体調など、相手が反論しにくい事情を理由に出して、話題に乗らず済ませるテク。上司など、目上の人との会話で特に便利です。
実践!シチュエーション別 オトナの一言レッスン
よくある5つの困ったシチュエーションで、返事に使える一言を紹介します。
覚えようとせず、読むだけでもOK。自分にとって必要な知識は自然と身につきますよ!
(1)答えたくないことを聞かれた時
プライベートなことなど、人に言いたくないことを尋ねられた時は、こんな返事がオススメ。
記憶力のなさを言い訳に答えない。「そんなはずないでしょ」と言われても、同じことを繰り返せばOK。他にも人がいる場なら、周りは察して味方してくれます。
スケールを大きくして笑いを取る。そのスキに全く違う話を始めてしまいましょう。
逆にスケールを小さくして「恥ずかしすぎて言えないわ~」と返す手も。
家つながりで、芸能人の家の話を持ち出し、話題をそらす。相手が食いついてくればラッキー。
食いついてこない場合は、話しながら「これから予定があるから」と撤退を。
・年収や貯金額を聞かれた時
・夫の勤め先を聞かれた時
・子供の受験先を聞かれた時
(2)誘いを断りたい時
嫌な上司や苦手なママ友など、好きではない相手にランチに誘われた時にはこうして断って。
フトコロ事情を持ちだして断る。一番ベタで使いやすい一言。
「おごるよ」と言われたらアウトなので、太っ腹な相手には使わない方が無難。
相手をアイドルのように持ち上げつつ、笑ってごまかして逃げる。
大勢が一緒に誘われている時は、この手は使えないので注意。
思い出した風に話をそらす。
今日のランチに誘われている時は、相手は明確な返事を求めているので、これでは逃げられない場合も。
・気の進まない飲み会の誘いを断る
・宗教の勧誘や健康食品の購入を断る
・連絡先の交換を断る
(3)話に同意したくない時
共感できない悪口や批判を聞かされ、同意を求められた時には、こんな返しがオススメです。
自分の感性の鈍さを理由に、わからないフリをする。あいづちを打つ時も、「ん~、そうですかぁ?」とできる限り曖昧にするのが有効。
「遠い国で人気がありそうだ」と適当なことを言ってちゃかす。あいづちでひたすら「アメリカっぽいですね~」と言い続けるのも◎。
同意しているようで同意していない返事。「独創的」と言うことで、相手の発想を持ち上げつつ、共感はできないことをほのめかせます。
・他人への評価を求められた時
・極端な自虐ネタを聞かされた時
・相手が被害妄想に陥っている時
(4)正直に言いにくい時
好意的に思っている相手から質問されたものの、正直に答えにくいような時に便利です。
大げさに、身振り手振りも交えて感動を伝えてみて。相手に笑ってもらえたら勝ち!
作ってもらったことへのお礼は丁寧に伝えて。
味から話をそらし、作り方や盛りつけ、色、香りなどを褒める。
「すごい」と繰り返すことで味の感想は避けつつ、何となく相手をいい気分にして。
・似合わないイメチェンの感想を聞かれた時
・いらないプレゼントをもらった時
・理解できないコレクションを自慢された時
(5)話を中断したい時
相手が盛り上がってしまい、長話が続いて終わりそうもない時は、こう言ってみて。
スキを見てすかさず、この一言を挟んで会話を中断。自分のせいで会話が長引いた風に言うことで、相手を責めずに話を断ち切れます。
テレビのAD風に、明るく一言さし挟む。相手が我に返り話が途切れたスキに、会話から撤退したり言いたいことを言ったりしてみて。
・相手が次の予定を忘れて話し続けている時
・嫌な話が続き、話題を変えたい時
・相手の興奮を落ち着かせたい時
話す時、常に本音でいようとすると疲れます。
真実にこだわらず、本音の自分とは別人格の「建前の自分」を操るように会話すると心がラクになりますよ。
イラスト/やましたともこ
(からだにいいこと2019年10月号より)
[ 監修者 ]