40代でも予備軍が多い「ロコモ」。今から予防するには?
まだまだ先と思っていても、実は40代でも要介護につながる「ロコモ予備軍」の可能性が…。片足で立ち上がれない人は注意! 今日から始められるロコモ予防体操をご紹介します。
40代に迫っているロコモの危機
「ロコモ」とはロコモティブシンドロームの略で、骨や関節、軟骨などに障害が起こり、歩く、立つといった日常的な動きが低下してしまう状態のこと。ロコモという言葉を聞いたことがある人は、「まだ動けるから自分には関係ない」と思っていませんか?
実は現在40歳以上の5人に4人がロコモ、もしくは予備軍になると言われています。特に、今現在運動不足を感じている人は他人事ではありません。
ロコモの原因は、下半身の筋肉の衰え。運動不足の人は20歳を境に下半身の筋肉量が年に約1%のペースで減っていると言われます。このペースでは、20~80歳の間で筋肉量が半分まで減少。
今の60代はテキパキと歩いていて、とても介護が必要なようには見えませんが、それは若いころにたくさん動いていたから。今はスマホがあれば、外出をせずに買い物や連絡をすることができます。そのため、体を動かす機会がすっかり減ってしまった今の40代。このまま何もせずに過ごせば、筋肉は衰えてしまう一方。
これからますます便利になっていく世の中で元気に過ごすためには、今のうちから下半身に筋力をつけてロコモを予防することが大切です。
あなたは大丈夫? 「ロコモ予備軍チェック」
簡単なテストで自分が「ロコモ予備軍」かどうかをチェックしましょう。
(ステップ0)イスに浅く座って、両手を胸の前でクロスさせる。片足だけ地面につける。
(ステップ1)反動を使わずに、地面につけている方の脚だけを使って立ち上がる。立ち上がり、3秒間体勢をキープできたらOK。
立ち上がれない、もしくは体勢をキープできなかったら、ロコモ予備軍の可能性が!
次からご紹介する「ロコモ予防体操」をやってみましょう。
運動嫌いでもできる「ロコモ体操」
太ももやふくらはぎなど下半身の筋肉アップに効果的な「ロコモ予防体操」を始めてみましょう。
壁を使って「ひざ上げ」
ひとつ目は、ゆっくり片脚を引き上げるシンプルな運動。壁やイスなどに手をついて行うので、バランス感覚に自信がない人でもできますよ。
(ステップ0)真横に壁やイスなど支えになるものがある場所で、前を向いて直立する。
(ステップ1)片脚を引き、反対側の手を壁やイスなどにつける。
(ステップ2)後ろに引いた脚を、太ももが地面と水平になる位置までゆっくり引き上げる。地面を蹴った反動で引き上げてしまうと、効果が薄れてしまうので注意。
(ステップ1)に戻り、20回繰り返す。反対側の脚も同様に20回。
テレビを見ながらできる「つま先立ち」
つま先立ちでふくらはぎの筋肉を動かす運動です。テレビを見ながらでも簡単にできますよ。
(ステップ0)真横に壁やイスなど支えになるものがある場所で、前を向いて直立する。
(ステップ1)片手を壁やイスなどにつける。
(ステップ2)息を吐きながら、つま先立ちになる。両足で体を上げられるところまで上げる。
(ステップ1)に戻り、ゆっくりと20回繰り返し、2セット行う。
将来の健康的な体を作るのは、40代のうちから。ご紹介した「ロコモ予防体操」で“脱・ロコモ予備軍”を目指しましょう!
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