ドライフラワーの作り方・飾り方の基本|季節の花 活け方レッスン(6)
生花も素敵ですが、ドライフラワーも一つ飾るだけで部屋がおしゃれに見えます。初心者でも簡単で美しく仕上がる、ドライフラワーの作り方と飾り方のコツをご紹介します。
目次
初めてでも簡単! ドライフラワーの作り方
ドライフラワーは、花を下向きに吊るして乾燥させるのが基本です。花を上にして乾燥させると、花の頭が下がってしまうので、逆さに吊るしましょう。
湿度の高い時期は、花を1本ずつ吊るすと、早く乾燥するのでカビ防止になります。湿度の低い時期は、数本束ねて乾燥させても大丈夫。
吊るし方は、茎の部分を麻ひもでしばったり、洗濯バサミでそのまま挟んで吊るしたりしましょう。リボンでしばって吊るすのもかわいいですよ。壁に麻ひもを固定して、そこに1本ずつ吊るして乾燥させると、見た目もおしゃれに。乾燥させる過程もインテリア感覚で楽しめます。
完全に乾燥してドライフラワーになるまでは、約1〜2週間ほど(ただし、花の種類や季節、吊るす環境にもよります)。鑑賞期間は3~4カ月が目安で、それ以降は、飾る環境によっては変わります。ホコリが目立ってきたら、メイク用品の筆や、ドライヤーの冷風など、やわらかい風で払うようにしてください。
ドライフラワーを吊るす場所はどこがいい?
ドライフラワーを作るときは、
(1)直射日光が当たらない場所
(2)風通しの良い場所に吊るす
こと。リビングの風通しが良い場所を見つけて、しっかり乾燥させます。直射日光が当たると、色あせの原因となり花の色がきれいに仕上がりません。また、エアコンの風が当たるところも、花を傷める原因になります。
ドライフラワーを作る場所に不向きなのは、トイレや洗面所、キッチンなどの水周り。できあがったドライフラワーを飾るのはOKですが、乾燥させる途中で水がかかる、湿気がある場所は避けるようにしましょう。冬の窓辺も、結露しやすく湿気が多いので花を乾燥させるのに向きません。
外に吊るす場合は、風通しがよく、雨や直射日光の当たらない場所を選びましょう。
ドライフラワーに向いている花、向かない花
ドライフラワーにしやすいのは、乾燥しても色がきれいに仕上がる花や、もともと水分の少ない花、実ものなど。
反対に、ドライフラワーに向かないのは、水分が多い花や、乾燥すると花びらが散ったり、変色しやすい花です。
ドライフラワーは、花が新鮮なうちに乾燥させるのがベスト。生花で楽しんでからドライフラワーにしようとすると、花が傷みやすくきれいに仕上がりません。
●ドライフラワーに向いている花・植物
バラ、スターチス、ブルーファンタジア、かすみ草、ミモザ、アジサイ、千日紅、エリンジウム、リューカデンドロン、クラスペディア、ピンクッション、ユーカリ など
●ドライフラワーに向いていない花・植物
ユリ、カラー、ラン、チューリップ、スイートピー、アネモネ、多肉植物 など
ドライフラワーの飾り方・飾る場所は?
(1)花びんに華やかに活ける
ドライにすると、花のボリュームが小さくなるので、花びんに本数を多めにさして、ボリューム感を持たせるとおしゃれに決まります。写真のようにカラフルな色合いのドライフラワーをそろえると、生花のような華やかさを感じられます。
(2)カゴに入れてインテリアの一部に
ドライフラワーをカゴにアレンジするのもおすすめ。カゴのサイズやデザインに合わせて、花の入れ方も工夫してみましょう。写真のように長方形のカゴは、サイドに花を寄せると、見栄えよくまとまります。ドライフラワーを入れたカゴに、布をかけてアレンジしてもおしゃれです。
(3)シンプルにそのまま吊るす
ドライフラワーをまとめて花束にして、壁に吊るして楽しみます。乾燥させた花を束ねるときは、輪ゴムや麻ひもでしっかりまとめます。その上からリボンを巻くのも素敵です。
(4)ビンに詰めて、さりげないインテリアに
空きビンやふた付きのキャニスターなど、保存容器にドライフラワーを詰めると、そのままインテリア小物に。写真のように一輪だけ入れるもよし、花の部分をカットしてたくさん入れて楽しむのもよし。
ビンに花を詰めるときは、割り箸などを使って、全体のバランスを見ながら調整しましょう。花にホコリがつかず、ちょっとした小さな場所にも飾りやすいので、インテリアにもなります。
ドライフラワーにしたお花「バラ・スターテス・ユーカリ」
今回、「ドライフラワーにしたお花」はこちら。どれも通年出回っているので、季節を選ばずドライフラワー作りが楽しめます。バラ(オレンジ)、スターチス(ピンク)、ユーカリ(葉物)のドライフラワーを花束にアレンジしてみました。(予算1500円程度)。
バラ…一年中出回っていて、色や種類も豊富。今回はスプレーバラを使用。ドライフラワーにすると少し色があせてアンティークな雰囲気になるのがおしゃれ。満開に咲いている花よりも開きかけたくらいの状態でドライにするのがおすすめです。
スターチス…小花が枝分かれしてついているので、ボリューム感があり、最近、人気の花。切り花としても長く楽しめますが、ドライフラワーにしても鮮やかな色はそのままなので、カラフルな印象に。白、黄色、ピンク、紫、オレンジなど色の種類も豊富です。
ユーカリ…オーストラリア原産で乾燥に強く、ドライフラワーに使うグリーンの定番。いろいろな種類があるので、自分の好みに合わせて選ぶことができます。アロマテラピーの精油にも使われるスッキリとした香りが特徴。
撮影/安部まゆみ 取材・文/工藤千秋
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