花粉症やアレルギーの鼻水・鼻づまりは「鼻うがい」ですっきり!
くしゃみや鼻づまりには、鼻の中を洗う「鼻うがい」が効果的。しかし、ツーンとした痛みが苦手な人も多いのでは? 今回は、鼻専門の耳鼻科医の川野健二先生が、痛くならずに鼻の穴をきれいにできる方法を解説します。
目次
その姿勢の悪さや睡眠不足は、鼻詰まりが原因かも!
「鼻の通りが悪いと、うまく鼻呼吸できないことで、姿勢の悪さや睡眠不足の原因にも。特に鼻炎の人は、症状が慢性化しがちです。」と川野先生。「鼻で水を強く吸うやり方だと、水が奥まで入って気道に流れ込みやすく、肺炎の原因になる危険性があります。でも花粉やホコリは粒子が大きいので、鼻の入り口を洗えば取り除けますよ」
鼻うがいはツーンとした痛みが苦手という人もいますが、真水ではなく、塩を溶かしたぬるま湯なら大丈夫。温度や浸透圧が体液と近いので痛くなりません。今まで苦手だった人も試してみてくださいね。
鼻うがいのやり方ー準備編
●準備するもの
塩小さじ1/2 ぬるま湯200ml
37℃前後のぬるま湯200㎖に塩小さじ1/2を溶かして洗浄液を作る。体温ぐらいの水温なら痛くならない。
鼻洗浄容器について
鼻洗浄の専用器(¥600〜ドラッグストアやネットで購入できます)が使いやすく、押すと程よい水圧で洗浄液が出ます。
鼻うがいのやり方 ー 実践編
息を出しながら入れた穴からたらす
顔を左に傾け、右の鼻の穴に容器をあてる。息を口から吐きながら容器を押して、洗浄液を少しずつ入れる。入れたらそのまま、右の鼻の穴からたれ流す。100㎖分入れて流したら、左側は顔を右に傾け同様に洗う。
Point- 洗うのは穴の入り口のみでOK
花粉やホコリなどの大きい粒子は、鼻の入り口付近で粘膜や鼻毛にからめ取られています。鼻毛が生えている部分までを洗い流すイメージで。
よくない方法1 ー 鼻の奥まで洗う
洗うときにわざわざ洗浄液を口や反対側の鼻の穴から出す必要はなし。やさしく洗って少し反対の穴から出てくるのは構いませんが、圧が強いと耳の奥に洗浄液がまわり、中耳炎を引き起こすおそれがあります。
よくない方法2 ー 上を向いて流し込む
上を向くと、洗浄液がのどに流れて、むせたり、気管に吸い込んでしまう危険性があります。顔を横に向け、洗浄する側の鼻が上になるのが正解。
よくない方法3 ー水を鼻で吸い込む
吸い込むと、2の場合と同様に洗浄液がのどに流れて、むせたり、気管に吸い込んでしま危険性があります。花粉症の季節だから仕方ないと、詰まった鼻を勢いよくかんだりしていませんか?
強く鼻をかんだり鼻すすったりすると、圧がかかって中耳炎の原因になることも。
やさしい鼻うがいで、今日から安全で正しい鼻ケアを!
イラスト/中村純司
(からだにいいこと2016年4月号より)